発達障害(ADHD)で遅刻が多い子供の高校はどうやって選ぶ?
「発達障害(ADHD)で遅刻、欠席が多いけど高校に行けるかな?」
「発達障害(ADHD)で人間関係苦手でも高校大丈夫?」
「発達障害(ADHD)でテスト勉強苦手だけどいける高校あるのかな?」
こういったことで悩んでいませんか?
こんにちは、発達障害(ADHD)でほぼ毎日遅刻している中学生の子供がいるりっくです。
ウチの子は小学校低学年の時に発達障害(ADHD)の診断を受けてから、ほぼ毎日のように遅刻、無理なときは欠席を繰り返しながら、何とか小学校を卒業し、今は中学生です。おそらく発達の子を持つ親共通の悩みなんですが小学校、中学校と集団生活に上手くなじむのに何かと苦労しますよね。
中学までは義務教育なので、先生も子供のペースに合わせようとしてくださる方が多く助かっているんですが、今後高校への進学を考えると遅刻してしまう事、人間関係、テスト勉強などなど、どれもウチの子供が苦手としていることなので将来が心配になり色々と調べてみましたところ、
通信制の高校ってありかも
と思ったので共有したいと思います。
この記事を読んでいただくと、「意外に高校の選び方に選択肢がある事」「最初から発達障害に対応できることを前提とした高校がある事」が分かり、高校選びについての不安がやわらいで、「これだったら大丈夫そう」と安心することができます。
高校には大きく分けて3つのパターンがあります
全日制高校
高校といえば、最初に思い浮かべるのが全日制の高校です。
特徴としては、
- 基本的には月~金毎日通学。授業は朝から夕方まであって、決まった時間、決まった日に登校します。
- ほとんどの場合(私立は例外も)学年制をとっており、テストや出席日数などによって、進級が決まります。
- 卒業するための条件は、テスト、出席日数などの条件をクリアして3年生を終えなければいけません。
定時制高校
定時制高校は、全日制と違い原則夕方から始まるため昼間に仕事をしてから学校に行くということ前提としているといえます。
特徴としては、
- 原則的には毎日通学。授業の時間は一日だいたい4時間程度
- 単位制が多い(単位制は大学のイメージ、テストや課題を重視=出席日数で引っ掛かりにくい)
- 卒業するのに4年かかることが多い
通信制高校
通信制高校は、高校に行きたい、高校卒業の資格はとりたい、でも全日制に通うのはハードルが高いという人でもカリキュラムを終えることで高卒の資格を取ることができる高校です。
特徴としては、
- 出席する日を選択することができ、少なければ年に2~3回程度にすることもできる。
- 単位制が基本
- 必要な単位がそろえば卒業(原則3年在籍)
通信制の高校という選択肢もアリかも?
ウチの子供はもともと「時間通りに集合する」、「持ち物はそろえる」といった行動が苦手だったんですが、小学校高学年の時、人間関係でつまづいて不登校になりました。この時期は、僕も学校に行くだけは行って欲しいと思っていたので、毎朝ベッドで布団にくるまって出てこない子供を怒ったり、なだめたり、話を聞いたり、食べ物やご褒美で釣ろうとしてみたり、毎日朝から大変な思いをしました。今は、環境が変わったり、先生と話したりして、とりあえず通えている状況なんですが、また何かがキッカケで不登校になることがあるんじゃないかという不安があります。全日制の高校に通うようになってから中退することかもしれないと、そのあとが心配になります。
そんななか、今回「通信制の高校」であれば、ほとんど出席しなくても卒業できる可能性がある事、もともと出席しないので忘れ物もあまり気にならないという環境を用意してあげられるのは大きなメリットだと感じました。学費という面で見ても全日制の高校よりも安くなる(授業の内容によりますが)ようです。
通信制の高校のメリット、デメリット
では、通信制の高校を選んだ場合どんなメリット、デメリットがあるのでしょう?
メリット
登校日が少ない
遅刻、欠席について考えなくてよくなるのは明らかなメリットです。朝から無理やり起こしたり、準備をせかしたりするのは、親にとっても疲労感が大きいですし、子供にとっても自分のペースで動けないことは精神的にツラいと思います。発達の子の場合、精神的にストレスを感じることが多いと状態が悪い方向に行きやすいので、時間の制約がない中で学ぶことができる状況を作ってあげられることは大事かと思います。
授業の内容が選べる
ウチの子を見ていても思うのですが、発達の子は興味がない授業は全然聞いてないしボーっとしてるみたいなのですが、ある程度自分が興味を持てることは集中して聴けるし、よく覚えているみたいなんですよね。むしろ、集中しすぎの状態(過集中)になることもあるぐらい。
通信制の高校の場合、授業の内容をある程度選択でき、学校を選ぶことでスキルを身に着けるという事もできます。本人の興味と上手くかみ合ってくれて、将来に役立つスキル(簿記とかプログラミングとか)を身に着けることができれば、自信にも繋がり安心です。
高校卒業の資格が取れる
これは本当に大事なところだと思います。子供の就職という事を考えたとき、大卒かどうかというのは非常に大きいです。自分が会社員だったからわかるのですが、大卒というだけで就職できる会社は全然変わってきます。そして、大卒となるためには当然高卒の資格が必要になります。高卒という「大学への切符」を通信制でも手に入れることができるというのは非常にありがたいことだと思います。
デメリット
友達が作りづらい
学校に通わなくていい、人間関係を気にしなくていい事の裏返しなんですが、友達や先生と接する機会が少なくなることは、デメリットだといえます。ただ、たくさんの友達をつくるのは全日制に比べて難しいかもしれませんが、まったく人と会わないわけではなく気の合う人だけ付き合えばいいし、連絡を取ったり一緒の授業に出るようにしたりすることで、発達の子にとっては、気の合う人を見つけやすいことも多いそうです。
学習の自己管理が必要になる
ここが一番の難関かもしれません。出された課題を自分で進めていく形式にはなるみたいなので、自分で勉強することを身に着けてもらわなくてはいけません。ウチの子見てると「できるのかな?」と不安なったりもしますが、どんな高校に行ったとしても、これは避けて通れないところでしょう。高校レベルの学習を親がやらせることに限界がある気はします。
ここは、学習内容を選ばしてあげることと通信制高校の進級率が90パーセント前後であることから、本人の可能性を信じてあげるしかないんじゃないかと思います。
進学とか就職で不利に扱われない?
通信制の高校って全日制じゃないところで就職とか進学で大丈夫かな?って心配になりますよね。なんだか、まわりには言いづらい気もします。
自分が調べた限りでは、通信制の高校が特別不利という事実はありませんでした。これは、進路にもよるのですが、就職であればスキルがあれば、そちらの方が有利ですし、進学であれば推薦とかテストの違いはあっても、通信制だからどうこうという問題ではありません。むしろ、入ってから卒業までにどんな学力やスキルになっているかです。
また、まわりに言いづらい部分はあるかもしれません。全日制ではないことに、どういう反応をするかは、正直に言ってその人によるかと思います。嫌な反応をする人もいるかもしれません。
ただ、結局のところ子供が過ごしやすい環境かどうかの方が優先であって、そういう人とは距離を置くか、黙っておくのが一番だと思います。
まとめ
僕は子供の様子を見て、発達障害(ADHD)で遅刻や欠席が多く、学校という場所で集団生活を送るのがツラそうだなと思ってから、将来の進路をどういうふうに勧めてあげるのがいいか悩んでいました。中学生までは、集団の中でなじめるような努力を子供にはさせてみようかなと思うのですが、仮に今後、高校では集団生活にムリになじまなくてもいい環境を用意してあげられるなら、様子を見て話をしてあげたいと思います。
もちろん、子供の意思も重要で、最終的には子供が選んでいくことではあると思うのですが、「こういう道もあるんだよ」と示してあげられることは大事かなと思います。
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